Xtrfy K4 TKL RGB レビュー。おしゃれなテンキーレスゲーミングキーボード!
今回はXtrfy製のテンキーレスゲーミングキーボードである「Xtrfy K4 TKL RGB RETRO」のレビューだ。TKLはテンキーレスの略となっており、横幅が短いのでマウスパッドを広く使うローセンシゲーマーにおすすめのモデルとなっている。
Xtrfyとは?
スウェーデンに本社があるゲーミングデバイス専用メーカー。2000年に設立されて、CSGOの有名チームであるNinjas in Pyjamas(NiP)と共同開発しており、社員はゲーミングハウス内に同居している。マウス、マウスパッド、キーボード、ヘッドセットなど幅広く手掛けている。今回は企業より製品提供を受けたのでレビューしていくとしよう。
色展開は3色
・Xtrfy K4 TKL RGB RETRO(レビュー品)
・Xtrfy K4 TKL RGB (無印はブラック)
・Xtrfy K4 TKL RGB WHITE
長所
〇テンキーレスなので、机を幅広く使える。大きいマウスパッドを置きやすい。
〇レトロの色合いがおしゃれ。今までこんなゲーミングキーボードはあまりなかった。
〇発色が素晴らしい。白を基調としたデザインでめっちゃ綺麗に光る。
〇スペースキーやバックスペースキーが広くて押しやすい。
〇ドライバ不要でどんなパソコンでもすぐプレイできる。オフライン大会向き。
〇耐久性能が非常に高い。キー耐久7000万回、金属プレート構造、強化基板。
〇全キー同時押し対応(Nキーロールオーバー)。FPSや音ゲーに最適。
〇アンチゴースト機能に対応。複数キーを同時に押したときの認識不良を防ぐ。
短所
×テンキーレスなので数字を扱う事務や仕事には向かない。
×価格がやや高い。テンキーレスは比較的相場が高いこともある。
×シリコングリス入りのスペースやエンターキーなどがやや重い。
×日本語が打ちにくい。英語配列なのでブラインドタッチが前提となる。キーの表示と入力される文字が違う場合がある(括弧や句読点など)。左シフトが短い、無変換がないので日本語入力に慣れているとやや扱いにくい。
製品仕様
・接続:USB
・キー数と配列:88キー英語配列(UK)、テンキーレス
・複数キー同時押し:全てのキーが対応(Nキーロールオーバー)
・アンチゴースト機能:全てのキーに対応
・スイッチ:メカニカルキー、Kailh製、赤軸RGB
・キー耐久性:7000万回
・動作音:やや静か
・LEDイルミネーション:あり、1,680万色
・キーピッチ:不明
・キーストローク:不明
・押下圧:不明
・入力判定位置:不明
・ポーリングレート(最大入力速度):1000Hz
・オンボードメモリ:あり
・マクロ機能:なし
・ゲームモード機能:なし
・本体サイズ:縦141mm、横356mm、厚さ39mm
・重量:1.05kg
・ケーブル長:2m、編組
・付属品:取扱説明書
・保証期間:1年間
・型番:XG-K4-RGB-TKL-RETRO-UK
・特殊キー:メディアコントロール(キーで設定、ソフト不要)、イルミネーション設定
使い心地と製品レビュー
まずこのキーボードをパソコンにつないで驚いたのは、非常に発色が綺麗で美しいということだ。最近は1680万色に光るゲーミングキーボード自体は珍しくないのだが、白を基調としたおしゃれなキーボードというのはほとんどない。他社製には女子向けの丸くて可愛くてピンク色のマウスなんかもあるのだが、それに匹敵するような、別の言い方をすればAppleのシンプルさとはまた違ったおしゃれ感を演出できるアイテムと言える。そういう意味では2020年現在において、ゲーミングキーボードでオシャレしたいならこれ!と言えるほどトップクラスのインテリア性能があるのではと僕は思っている。見た目の良さなんてそんなに重要ではないと考える人もいるだろうが、見た目が良いことによってテンションは上がる。ゲームをやっていて楽しいと思えることが何よりも素晴らしいのだ。僕が使用しているカメラがそれほどよくないのと、実写画像ではこれを伝えきれないのが残念だが、この思いが伝わってくれれば嬉しい。
打鍵感
キーの打ち心地は良好だ。採用しているのはKailh製(Kaihua Electronics)の赤軸RGBメカニカルキーなのだが、Cherry製と遜色なく、よくも悪くもメカニカルの赤軸らしい軽くて打ちやすい感触になっている。ただ、バックスペースとエンターキーはシリコングリス注入のため、その部分は押し心地と音が異なっている。カチャカチャではなく、スコスコという感じ。詳しくは後述している。音は比較的静かだが、静音モデルほどではなく、ふつうにキーボードの音が部屋に響く。
キーの深さと重さ
キーの深さ(ストローク)、押下圧、入力判定位置は公式に記載されていないので不明だが、K2-RGBと似ているのでおそらくキーストロークは約4mm、押下圧は約50g、入力判定は約2mmといったところだろう。一般的なCherry MX製の赤軸と変わらないように感じる。
テンキーレスの恩恵
僕はローセンシプレイヤーで、大きいマウスパッドを使用しているため、テンキーレスによって机が広く使えるのは素晴らしい。マウスをぶんぶん振り回せるというのはFPSにおいて有利そのものである。ただし、数字を扱う作業をするときはやや面倒なのは否めない。
日本語入力について
これはもう最初から分かっていたことではあるのだが、英字配列のため、日本語入力は慣れが必要だ。あくまでゲーミングキーボード、FPS用途であることを覚悟しておこう。左シフトが短い、バックスペースが長い、無変換がない、右シフトが長いなどやや日本語配列とは違っている。
付属品とケーブル端子
付属品は説明書だけで、端子はUSB接続。USB接続でも全キー同時押しに対応しているので無理にPS/2接続にする必要もないし妥当だろう。
シリコングリスについて
従来のキーボードでは、スペースキーやエンターキーは、その大きさから押すときに傾いて速く押しすぎてしまう問題とカチャカチャ大きな音を立てる問題があった。そこで、この製品のスペース、バックスペース、エンター、右シフトキーには、シリコングリスが注入されたスタビライザーが入っている。これによって静かに、かつ平行に動かすことができるようになるのだ。このカスタマイズはヨーロッパで流行り始めているとのこと。注意点として、シリコングリスが馴染むまでに20回ほど強く押し、キーを外す場合はキー表面にシリコングリスが付着しないようにしなければならない。シリコングリスは除去が困難だからだ。
使用感としては、一言でいうならキーが重い。FPSをする上でジャンプキーとなるスペースはよく使うのだが、他のキーボードと比べるとやはり重く感じてしまう。カチャカチャ音ではなく、スコスコという押し心地で、音は静かになっているのは分かる。慣れれば何ともないのだが、これは好みが分かれる所であろう。
ゲームでの使用感
オーバーウォッチやCSGOなどのFPSを実際にプレイして確かめた。使用感は良好で、快適にプレイできる。同時押しできるし、メカニカルキーの爽快さもある。ただ、前述の通り、左シフトが短いのと、エンターキーがやや重いのは慣れが必要だろう。慣れることができればしっかりとパフォーマンスを発揮してくれる。
同時押し確認
「Aqua’s Key Test」を使って実際に同時押しができるのかどうか調べた。結果は下図の通りだが、きちんと全キー同時押しに対応していた。
LED設定
専用ソフトを入れなくても、下図のようにFNキーと特定キーを押すことで、LED設定とメディアコントロールショートカットが使える。LED設定は6個の設定がデフォルトで入っている。左から右へ七色に光る設定、単色がどんどん切り替わる設定、点滅しながら七色に変化する設定など、好きな光り方を選べるようになっている。
メディアコントロールは音量調整や音楽の停止ボタン、メール、インターネットなど定番のスイッチが一通り入っている。
実写画像
画像
総評
総評すると「Xtrfy K4 TKL RGB RETRO」は、FPSなどのネットゲームに特化したキーボードだと言える。テンキーがなく、巨大なマウスパッドを置いても邪魔にならないので、マウスを安心してぶんぶん振り回せる。色合いもおしゃれで電源を入れれば綺麗に発色するのでインテリアにもおすすめだ。シリコングリスや英語配列の癖はあるものの、刺さる人には手放せない随一のキーボードと言えるだろう。