ゲーム配信者に朗報! NVIDIA RTX 40 シリーズが必須級になる「Dual AV1 エンコーダー」とは?
NVIDIA GEFORCE RTX 4090と4080は最新の動画圧縮コーデックである「AV1」に対応したハードウェアエンコーダー (NVEnc)を2基搭載する。AV1は従来のH.264よりも40%ほど圧縮効率が良い。
これまでフルHDで配信していた人は同等の映像品質とビットレートで、AV1方式なら解像度をWQHDにできる。つまり解像度が1920×1080で配信していた人が2560×1440で配信できるようになるということ。720pで配信していた人は1080pに。より低いビットレートで高画質に配信できるので、ネット回線が弱くなった時でもカバーできるのは大きい。
配信ソフトはOBS StudioやDiscordなどがAV1に対応する。最近ではDiscordで簡単に画面共有できることから使用者も急増しているが、なかなかに重いため使えない人も多かった。しかしRTX 40シリーズを搭載すれば気軽に共有できるようになる。
動画編集
動画編集者にも恩恵がある。2基のエンコーダーにより、動画の出力時間が最大で半分になる。これはAdobe Premiere ProやDaVinci Resolveなどの動画編集ソフトで使える。
僕も動画編集を行っているが、エンコード中はかなり重くなってしまうので基本的にはパソコンを放置して離席している。裏で作業をして、それが原因で止まってしまったり、不具合が起きても困るからだ。その時間が半分になるのであれば、かなり嬉しい。
またGeForce ExperienceのNVIDIA ShadowPlayを使えば、最大8K@60FPSのHDRでゲームプレイを録画できるようになる。
ハードウェアエンコーダーは第8世代に進化、ハードウェアデコーダーは第5世代のままだ。実はRTX 30シリーズもAV1の再生(デコード)には対応しているが、エンコードできるのはRTX 40シリーズから。ちなみにAV1はAOMedia Video 1の略。Alliance for Open Mediaが開発したオープンでフリーな動画圧縮コーデックだ。H.265が高額なライセンス料を取る形態になっており、これからはAV1の時代になると思われる。